2009年・アメリカ

監督・・・カーク・ジョーンズ

キャスト・・・ロバート・デ・ニーロ、ドリュー・バリモア



デ・ニーロとドリュー・バリモアとケイト・ベッキンセールとサム・ロックウェルという名だたる面々が仲良く寄りそってニコニコしてる画で、「みんな元気」という緊張感の抜けきったタイトルなら、「どんな映画やねン!」と気になるのが人情ってもんじゃないでしょうか…。

そんな、気持ちで観てみると、結構いい映画でした。



それにしても、なんちゅう邦題付けますねん!と。原題は「everybody's fine」なんで、間違いではないんですが、全くもう~前回の「崖っぷちの男」といい…。と思っていたら、90年代のイタリア映画のリメイクということで、邦題はその時のまんまなんですねえ。



だったら、まだわかる。

「みんな元気」というのは、物語の結構重要なキーワードなんですよね。イタリアの元ネタがいい作品だからリメイクされ、そして、この邦題を踏襲してるということなんでしょうから、勝手にアホっぽいように解釈してしまってどうもスンズレイしました。(往年の加とチャン風に…。古すぎ)

さて、そんな「みんな元気」という言葉は、妻に先立たれたフランク(ロバート・デ・ニーロ)が子供たちは色々とそれぞれ問題は抱えてるみたいだけど、とりあえず“みんな元気だよ”と、天国の妻に対して語りかけてるわけなんですねえ。



その子供たちが前述の錚々たる面々なんですが、年のころはもう30代から40代といった設定でしょうか、しかし、劇中で、デ・ニーロの視点からは、ある瞬間はフッと、少年、少女の頃に戻った姿の映像に切り替わったりするのです。
この演出が泣けます。“いくつになっても親から見れば、子供は子供。”という事を上手く表現してました。それが、なんとも幻想的な感じで描かれているのがいい。

昔は職人気質で頑固だったのでしょうけど、今やすっかり丸くなって、不器用で、やや天然な、「こんなオヤジいるんだよなあ!」というお父さんをデ・ニーロが好演しています。
2624868939_b5ae92def1_z.jpgRobert De Niro by David Shankbone | Flickr - Photo Sharing!
しかし、“ずっと気のいいオヤジ”のままでは、面白くないわけで、職人気質で不器用なりに、いい年になった子供たちとの微妙な距離感をとりつつ、子供たちがそれぞれ抱える問題に薄々気づいていく…。

そこから、一波乱ある展開となっていくところから映画に引き込まれていきます。

この、何とも言えないシチュエーションを素晴らしい演技力で表現してるデ・ニーロなくして、この映画はないと思います。流石、メソッド演技法を極める俳優のなせる業といった感じでしょうか。
12450087494_5b12dde45c_z.jpgDrew Barrymore | Flickr - Photo Sharing!
その子供らの抱えた問題は、ドリュー・バリモアが未婚の母で、且つ同性愛者だとか、ケイト・ベッキンセールも一見、家庭円満にみえて実は夫婦ともども不倫してて別居中だったり、兄弟中一番問題児だったデイビッドは麻薬中毒で死んでしまうなど、現代アメリカの抱える社会問題を一家のドラマを通して浮き彫りにしているわけです…。

7066632155_3f54bfcf29_z.jpgNothing But the Truth18 | Flickr - Photo Sharing!
3637690142_3ff4d92f87_z.jpgSam Rockwell 2009 Tribeca Moon portrait by David Shankbone | Flickr - Photo Sharing!

ラストは、そんな、子供たちと一堂に集まり、問題を抱えつつも、やっぱり家族が一番!的になり、主題歌が入って、ラストクレジット。

この主題歌、ポール・マッカートニーがこの映画のために作った「(アイ・ウォントゥ)カム・ホーム」が最高でした。


心にしみわたる切ない、ビートルズ時代のポールを彷彿とさせる曲が流れる中、ラストクレジットと共に、劇中でデ・ニーロ父さんが撮った写真や子供たちを演じた俳優たちの実際の子供時代の写真なんかも出てきて、とっても、いい感じになっておりました!


そして、観終わった後、無性にキャスター付きのバッグが欲しくなりましたとさ…。










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