1997年・アメリカ

監督・・・ガス・ヴァン・サント

キャスト・・・マット・デイモン、ロビン・ウイリアムス

8263880555_eae2a25cbf_o.jpg12.11.12 - "Good Will Hunting" | Flickr - Photo Sharing!

約20年ほど前の作品になりますが、先日初めて観ました。

「グッド・ウィル・ハンティング」というタイトルからはどんな映画か見当がつかなかったのですが、兎に角なんか感動モンだろうぐらいの気持ちで、観てみました。

すると、ありきたりのお涙頂戴的なものではない、意表を突いた感動にやられました。


孤児で、養父からの虐待等の劣悪な環境で育った、マット・デイモン演じるウィル・ハンティング。
その環境が彼を、極度の他人への不信感や反社会的な性格に歪めてしまう。信頼するのは、同じような反社会的な不良仲間のみ。
そんなウィル・ハンティングは実は人並み外れた才能を有しており、特に数学に於いてはマサチューセッツ工科大学の数学教授(ステラン・スカルスガルド)も舌を巻く頭脳で、そんな才能に気づいた大人たちが、ウィルの才能を社会で発揮させようと更生させるべく奮闘するというストーリー。

まず、失礼ながらマット・デイモンとベン・アフレックの共同脚本ということの意外性に驚きました。

二人は街の不良ども役ですが、ほとんど素でやってるんじゃないかと思えるくらい自然体の不良っぷりで、ビール片手にタバコ吸いながらの芝居は特にそう感じました。

ヒロインのスカイラーを演じるミニー・ドライヴァーという女優を全く知らなかったので、最初の登場シーンで、ナンパのシーンだけの出番の端役かと思ってました。

ハッキリ言って美人じゃなかったので、これまた、意表を突かれました。しかも、性格もあっけらかんとして男っぽさもあり、一風変わった女性って感じ。声もハスキーボイスで、笑い声もドスのきいたえげつない笑い声。

しかも、途中で、ベン・アフレック演じるチャッキーら、マット・デイモンの仲間たちと談笑するシーンでは、とてもお下劣な“じいちゃんと婆ちゃんの話”は披露するし…。

あえて、こういう感じに演じてたのなら彼女は凄い演技力だと思いました。

あえて、三枚目に描いているのかと。(そうじゃなかったら、大変失礼ですが…。)

それゆえに、徐々にウィルに対して本気になっていき、やがてウィルの“他人に本気で関われない性分”ゆえの我儘でフラれて号泣するミニー・ドライヴァーの沈痛な表情がとても痛々しく、より同情を誘うように感じました。




999404930_17b4de0304_z.jpgMinnie Driver | Flickr - Photo Sharing!


これが、彼女ではなく、下手に当時の人気のキャメロン・ディアスやケイト・ベッキンセールなどだったら、映画の印象がだいぶ変わったかも。



14903370485_309f607766_z.jpggood-will-hunting-row-boat | Flickr - Photo Sharing!
そんな、ウィルを更生させるべく、ロビン・ウイリアムズ演じる心理学者ショーン・マグワイヤ教授が登場するのは、映画開始から40分ほど経ってからで、それだけ、前置きが必要だったわけですが、意図的にかわかりませんが、いきなり冒頭から登場するよりは、より、ありがたみが出て、メリハリがついた感じがしました。

6547689363_30bb45d5ef_b.jpgGood Will Hunting (1997) | Flickr - Photo Sharing!

箸にも棒にも掛からない、不良青年ウィルに、感情的になりつつも、徐々に打ち解けあっていく。そうかと思えばやっぱり本心は見せないウィル。
観ていて、「この繰り返しじゃん。心を開かせるのはもう無理かも。」と思っていると、終盤で感動のシーンがやってきます。

ロビン・ウイリアムズの優しさと包容力のにじみ出る何とも言えない笑顔で、
「It's not your foult.(君は悪くない。)」
と語り掛けながらウィルに迫っていきます。「I know.(わかってる。)」などと言いながら抵抗をみせるウィルですが、10回ほど、「It's not your foult.」を続けていると、ウィルの目から涙があふれ「ぼくを許して」と号泣してショーンに抱き付く。
とても泣けるシーンでした。

“感動する映画”というアタマで観ていて、これと言って泣けるシーンはここまで特になく、ここに来て、今まで頑なにつっぱり続けて閉ざしていたウィルの心の扉が一気に開放される展開にカタルシスを感じて泣けました。

ロビン・ウイリアムズが助演男優賞をとりましたが、このシーンのマット・デイモンの号泣の演技は、ただもんじゃないと思えるくらい素晴らしい演技力でした。

5558594890_e82cb245f6_o.pngMatt Damon ;; single-01. | Flickr - Photo Sharing!
この映画をみたあと、ふと自分の人生経験の中で出会った、不良っぽい人たちを思い起こし、もしかしたら、ウィルのように何かしら問題を抱えて、他人に心を許すことに抵抗を覚えるようになったのかもしれないと思えてきて、元はウィルと一緒でいい子なんだと、親善的(good will)な気持ちを持てる感じがしました。
そういう観点を再認識させてくれた部分でも価値ありの作品でした。

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