監督・・・外崎春雄
キャスト・・・花江夏樹、鬼頭明里

あまりマンガはすすんで見ようとは思わない方ですが、昨年からの大ブームと❝竹をくわえた女の子❞や❝イノシシ頭❞などの奇異なキャラが妙に惹かれるモノがある次第でした。
うちの子供たちも大好きなので、単行本全巻(最終巻を除く)あるけど、なかなか読む気にもならなかったのですが、先日のテレビ放映で、『那田蜘蛛山編』をみたら、凄すぎてハマっちゃいました。
それから、映画を観に行くにあたって、予習しとこうと思い、ざあーッとアニメと単行本をイッキ見しました。
壮絶なアクション、魅力的な登場人物と、その背景にある悲哀に満ちた過去の設定にヤラレました。

劇場版は、一言でいうと、通常映画館で見る❝映画❞という見方をしてしまうと、イマイチって感じかな…。
映画を観るとき、オープニングやタイトルバックの出し方に注目するのですが、普通に出てきたところで、やや興ざめ…。
テレビ版は、第一話が主題歌を後に持ってきたり、19話では、『竈門炭治郎の歌』をエンディング曲に持ってくるなどの、その話によっての特別感を出すような演出が印象的だったので、映画版はもっと凝ったオープニングかと思いきや、意外とフツーだったかな。

また、冒頭で煉獄さんが、「うまい!」を不必要なほど連発してやや違和感を覚えました。
コミカルさと、シリアスさを交互に取り入れ緩急のついた原作を❝忠実に❞作っているテレビ版の流れではあるのですが、やはり映画となると、安っぽく感じてしまう。
序盤、ややもたつき感があったけど、そこからは無限列車内で、まさに『インセプション』のような展開をみせて、それから、列車上の対決は『ミッションインポッシブル』や『ウルヴァリン:サムライ』を彷彿させるアクション。さすが、テレビ版同様にufotableのアニメーションのアクションシーンは凄い!
原作の7~8巻をほぼ忠実に劇場作品にした本作ですが、1~6巻までを描いたテレビ版の延長線上のメディア展開として考えれば、公開から、20日ほど経つ今も歴代興行成績を更新し続けてるわけだし、『映画』としてとらえるよりも、これはこれでアリという意見につきるかな。

とにかく、これを生み出した吾峠呼世晴先生が一番すごいってことだけは間違いないってことです…。