2015年・アメリカ

監督・・・ガス・ヴァン・サント

キャスト・・・マシュー・マコノヒー、渡辺謙


 




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 渡辺謙がハリウッド映画に出るのは、メチャクチャ誇らしいんですが、ハリウッド俳優と比べて芝居が臭い感じがするし、しかも、樹海の中のほぼ二人芝居のストーリーかと思ってたのでネイティブとの会話のギャップが露骨にでてしまうって感じがして、どうなるものかと勝手に心配しておりました。

 しかし、この映画が、スピリチュアルなモノを含んだ、ファンタジーだったのが渡辺謙のキャスティングで正解だったと思いました。

 
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  冒頭のタクシーのシーンで「どんだけ古いタクシーなんだよ!」とつっこみたくなるなど❝勘違いジャパン❞描写は散見されましたけど、いきなり英語をペラペラ話しだす日本人の渡辺謙と出会う不自然さや、彼の妻子の名前がキイロとフユの違和感、『楽園の階段』、『❝ハンサム❞とグレーテル』などのやり取りの伏線が、渡辺謙が❝じつは幽霊だったオチ❞で回収される脚本が秀逸でした。
 
 
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 なぜ、わざわざ自殺するためにはるばる青木ヶ原樹海まできたのかが不可解と思いつつも、並行してフラッシュバックしてくるナオミ・ワッツ演じるところのジョーンとの生活の回想シーンの流れで「理想の死に場所」の会話のやり取りのシーンにつながって納得。

 

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 カンヌ映画祭で、ブーイング👎を浴びたとのことですが、今までのガス・ヴァン・サント作品をを過剰に期待したのか、何をもって不評だったのかは不明ですが、心地よい音楽と共に彼らの樹海でのサバイバルな展開はなかなかスリリングで、防寒にミイラから服をはぎ取るショッキングなシーンや、何度も崖から転げ落ちたり、豪雨で流されたりする痛々しい描写に手に汗握りましたし、てっきり癌で死ぬと思わせて、唐突にトラックに追突される展開など、単調になりがちな樹海中心の内容にアクションシーンを散りばめているので、飽きさせない流れでした。



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 夫婦でも実は、お互い知らないことだらけで、

 自動車保険の更新日や社会保険番号は知ってても、好きな色や好きな季節は、忙しい日常の現代人にとってはどうでもいい。

 「何が大切か気づく瞬間」ということをマシュー・マコノヒー言ってましたが、

 それを気づかせる精霊としての役どころとしての渡辺謙の起用は、コートをはぐると石の上に咲く花のクローズアップとともに昇華した感じがしました。

 『クーロンの法則』が反発したり、引き合ったりと意味ありげなことをラストシーンで言ってましたが、科学者の主人公と、スピリチュアルな渡辺謙という対照的な立場は、あたかも、科学と宗教の歩み寄りといった感じがしました。

 

 どうでもいいけど、わたくし的に終盤の山岳レスキュー隊がてっきり杉本哲太かと思いこむほどそっくりさんでした…。

   

 
カテゴリー 日記
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